江戸時代の農機具(part73スレ)
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- 2012/06/12(Tue) -
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169 :日出づる処の名無し:2007/05/20(日) 12:04:19 ID:ChBReYAM
日光東照宮ってどう思う? 170 :日出づる処の名無し:2007/05/20(日) 12:11:22 ID:SkWEhuij あれは、あれで、いいんじゃない? 171 :日出づる処の名無し:2007/05/20(日) 12:35:14 ID:PG7PmX3s ブルーノ・タウトは桂離宮と対比して東照宮をこき下ろしたが、 実はほぼ同じ時期に、狩野探幽をはじめとするほぼ同じスタッフで作られた。 根底に流れる同じ美意識を見抜けなかったタウトがアホ。 172 :日出づる処の名無し:2007/05/20(日) 13:00:15 ID:r5XBq3Qm 南方の寺院なども、あの手の豪華絢爛に行きつくイメージがあるな。 173 :日出づる処の名無し:2007/05/20(日) 13:31:19 ID:2LAv4KRR >169 外国人には人気らしい。 なんでもあれがいわゆる日本のイメージだからだそうだ。 174 :日出づる処の名無し:2007/05/20(日) 13:46:20 ID:ehZwbGY8 なるほどね。 俺の場合、農村の段々畑や棚田とか茅葺き屋根の農家が日本のイメージなんだけどね。 まんが日本昔話みたいな。 175 :日出づる処の名無し:2007/05/20(日) 14:17:30 ID:PG7PmX3s 見た目だけじゃなく、 日本のありとあらゆる宗教、魔よけや呪いが施されてるって点でも面白い建物だよ。 仏教+神道(山王一実神道)…家康を山王権現として祀る。 山王権現の本地仏は東方浄土を治める薬師如来、ゆえに「東照宮」 天台宗では、薬師如来を大日如来と見ることもあり、大日如来は天照大神。 さらに、本来の比叡山の山王信仰では山王は釈迦の垂迹。 すなわち、家康=釈迦=大日如来=天照大神=宇宙最強 北辰信仰…江戸の真北にある→北極星の位置→家康は宇宙の中心の神 庚申信仰…見猿、言わ猿、聞か猿 風水…大地のエネルギーをつかさどる龍の彫刻。 干支…家康の干支である寅の彫刻が多い などなど 176 :日出づる処の名無し:2007/05/20(日) 14:31:33 ID:DynPxe7q >>174 棚田って日本だけじゃないんだね。 http://www7a.biglobe.ne.jp/~agrifolk/asia/philippin/IMGP4803.jpg (※リンク先消滅) ちなみにこれはフィリピンのバナウェイ棚田だそうです。 177 :日出づる処の名無し:2007/05/20(日) 15:33:11 ID:g4RnH7aO ぶっちゃけ棚田は中国の雲南のモノがスゴイ 178 :日出づる処の名無し:2007/05/20(日) 15:43:10 ID:onQWom4J 自分も棚田というと中国を連想するな。 日本だと低く広い水田とバックには山々といったイメージ。 179 :日出づる処の名無し:2007/05/20(日) 15:55:49 ID:xR8UUxbz 日本の場合、過疎化や減反政策で山間部の棚田は放棄、遺棄されて来たし、 なによりも機械化の恩恵にそれらの不効率な田んぼは全くあずかる事ができなかったからな。 農地整理や合理化などで日本も大規模経営の方向に向かっているし、 それらの風景は古きよき時代を想う郷愁にすぎないのかもね。 180 :日出づる処の名無し:2007/05/20(日) 16:27:51 ID:vXmDmtg+ >>179 絶対王政への過渡期のイギリスみたいな有樣だな。 181 :日出づる処の名無し:2007/05/20(日) 16:57:58 ID:eba1cG+M 能登の千枚田はどうなったんだろう 地震のときにピンチと聞いたが 182 :日出づる処の名無し:2007/05/20(日) 17:01:20 ID:cRRe5h// 技術的に大規模な平野に水田を作るのは難しかったんだよ。 平坦な地形だと、水が流れず、腐った水がたまっちゃうから。 だから水を流しやすい山間の傾斜地から水田が作られ始め、 平野が水田化されるのは戦国後期くらいから。 日本の歴史でいえば新めの風景かも。 183 :日出づる処の名無し:2007/05/20(日) 18:42:42 ID:/WgkMVx8 海外の農業関係者が日本の水田見て、何百年も同じ場所で米を作り続けてるのに 連作障害が起きないなんてありえねえ、とびっくりしたって大学で聞いたことがあった。 カブトエビみたいに日本じゃほとんど水田固有種みたいになってるのがいたりするし、 水田から日本を語るのも面白いのではないかと思う今日この頃。 184 :日出づる処の名無し:2007/05/20(日) 18:53:25 ID:CjX0uOZ1 連作障害が起きないから何百年も同じ場所で米を作り続けられると考えれば‥ 185 :日出づる処の名無し:2007/05/20(日) 19:11:31 ID:j5HYGjkD 水で洗い流すかららしい。 水田の水は伊達じゃないです。 186 :日出づる処の名無し:2007/05/20(日) 19:13:05 ID:AjQqY3DY 洗い流すっていうか、水からミネラル分を補給するからでそ? 187 :日出づる処の名無し:2007/05/20(日) 19:19:46 ID:eY9QsfTL 山林の養分を含んだ新しい水と毎年入れ替わるので 連作障害が起きないそうです。 188 :日出づる処の名無し:2007/05/20(日) 19:20:45 ID:3bmMsk7W >>183,186 日本に限らず、水田ってそういうもんだよねえ。 その「海外の農業関係者」が単に稲作圏の常識を知らんのでは? それとも日本だけなのかね、台湾やベトナムなんかは同じ場所で二毛作と違うか。 189 :日出づる処の名無し:2007/05/20(日) 19:21:57 ID:TN8GiGDk 欧米の畑作じゃ塩害やら過剰な窒素による地下水汚染やら色々大変らしい。 191 :日出づる処の名無し:2007/05/20(日) 21:10:41 ID:FSWKAFC2 まぁ水田は人為空間だからな しかし日本人はその場所に自然を見出すわけだ 他にも川でザルを仕掛けたり猟をしたり田を植えるかたわら畦で豆をつくったり、 こういう食料は全て田の近くや周辺で賄えたんだよな 192 :日出づる処の名無し:2007/05/20(日) 22:24:39 ID:4kAuKv8t そのうち、棚田で稲作ロボが開発されるであろう。 193 :日出づる処の名無し:2007/05/20(日) 22:33:14 ID:gY60PBT+ お米にキッス? 194 :日出づる処の名無し:2007/05/20(日) 23:11:55 ID:3XRBMvaz 動く案山子を想像した。 195 :日出づる処の名無し:2007/05/21(月) 00:16:06 ID:pUyLy4Bh 小麦とかって 水田みたいに水張って栽培できないの? 196 :日出づる処の名無し:2007/05/21(月) 00:18:19 ID:imm2Jjj8 市民農園とかの応募倍率がすごいことになっていたり そこで収穫された無農薬野菜で一年のかなりの消費量を 賄っている都市住民の話をよく聞くが、水素を燃料とした作男ロボットが 乗用車一台分くらいの値段で発売されたら、結構売れると思う。 あと、現在、あちこちの国や企業がよってたかって開発している 自動操縦の自動車が完成したら、都市の郊外に農園付き住宅の 需要が爆発しそうな気がする。 ・・・・寝ている最中に目的地に着いてくれるなら公共機関じゃなくても良いんだ。 197 :日出づる処の名無し:2007/05/21(月) 00:18:49 ID:9qJf0KAe 根の仕組み自体が異なるし、そもそも麦は湿気があると上手く育たない穀物だ。 ていうか稲の栽培条件と単位面積あたりの収穫量が 神が人類に与えたとしか思えないほどに優秀なんだけど。 198 :日出づる処の名無し:2007/05/21(月) 00:41:52 ID:GIuHry/6 麦も麦で、稲に比べて水が少なくてすむとか、寒さに強いとか、 加工した際、ビタミン蛋白がご飯より多いとか、利点はいろいろあるから どっちがより優れてるなんて議論は意味ないだろ。 199 :日出づる処の名無し:2007/05/21(月) 01:10:39 ID:2lGgUrJq 穀物は古くから品種改良してるし 200 :日出づる処の名無し:2007/05/21(月) 01:24:49 ID:18Q+Y5JT 日本の近代以前の農業のレベルが低かった事は、 支那の犂を改良せずにそのまま使い続けた点で明白。 ――乾燥地帯で発達した支那の犂は刃の取付位置が浅過ぎて、 温暖湿潤な日本のしぶとい雑草を掘り返して窒息させるには不適切だった。 明治になって漸く日本の土壌に適した犂を民間人が考案したが、 肝心の役人どもが雇い学者の提案を有難がってこれを長く冷遇した。 201 :日出づる処の名無し:2007/05/21(月) 02:38:59 ID:p7Dtbe64 >>200 全然明白になってないじゃん そんなこと一つで何鬼の首とったみたいに騒いでるの? 202 :日出づる処の名無し:2007/05/21(月) 02:48:15 ID:37S3g70s 江戸時代の農業についてだが、こんな創意工夫もあったりするが 久四郎はさらに工夫を凝らし、 日本橋の魚河岸から「魚ごみ」と呼ばれていた魚の頭や内臓、骨などをもらってきて 土に混ぜることを始めた。 魚ごみが腐敗する時に出る熱を利用して土の温度を上げたところに種をまき、 芽が出た後にも風を防いだり保温に努めることで、 ナスやキュウリが3月の中頃に収穫出来るようになった。 引用元:野菜の促成栽培の考案者 松本久四郎 http://www.spress.co.jp/fs/yasuhara.html (※リンク先消滅) 203 :日出づる処の名無し:2007/05/21(月) 03:17:13 ID:KWwlkRob 江戸時代の和算は農地の測量だとか 効率よく水引くのに使われてたみたいな話をきいたことがあるが。 あとは日本にきた宣教師やら朝鮮のお役人やらが日本の畑の豊かさを褒めてるような話も。 204 :日出づる処の名無し:2007/05/21(月) 04:56:00 ID:63+9o5he >>200 ソースはあるかい? こちらも示せるものは無いんだが、司馬遼の本で真逆の事を読んだんだが・・・ それによれば中国では農具の種類がそれほどないのに対して、 日本の江戸以前の百姓は夥しい種類の農具を持ってて、例えば特定の品種の 芋を掘るときの専用の道具とか高度に専門化したものを揃えてたという事だった。 ちなみに、こういう差が出た原因を、 司馬遼は、日本では森林の復元力が強いがために(燃料が得易く) 鉄製品が安く出来たためと捉えていたが。 205 :日出づる処の名無し:2007/05/21(月) 06:07:17 ID:9i2B/+oO 幕府の方針としては、 新しい技術とかの不確定要素は、 増えて欲しくなかったフシもあるけどね。 206 :日出づる処の名無し:2007/05/21(月) 07:03:52 ID:3UKVNl9a ハァ、、飛鳥時代に大陸から伝わった犂を、 改良もせずに日本人が1000年以上も使い続けるはずねーだろうが、 とりわけ改良にかけては世界屈指の改造魔である日本人が。 和犂というのが当然ある。 http://www.isop.ne.jp/atrui/ushi/02_tenzi/tenii2-02.html 208 :日出づる処の名無し:2007/05/21(月) 08:02:31 ID:AEbR4TjG >>206 江戸幕府はイノベーションに消極的だったんじゃないの? 209 :日出づる処の名無し:2007/05/21(月) 08:29:56 ID:JWhzGXXh 犂みたいな単純な農具は、一度日本の風土に合うものに改良してしまえば もう変える必要がなかったのだろう。 バイオリンの形が何百年も変わらなかったように。 幕末に来たなんとかいう外国人の日本記に、 江戸期日本は蒸気機関無しで到達しうる最高度に完成された社会とあったから、 どっちにしろ発明する必要のあるものは、もうあまり無かったのだろう。 212 :日出づる処の名無し:2007/05/21(月) 11:09:27 ID:37S3g70s >>206 >>とりわけ改良にかけては世界屈指の改造魔である日本人が ソレ、すっごく納得いくなぁ(w ちなみに、改造の対象になったのは、道具だけじゃない 続・梅干と日本刀にかいてあった記述だが、 約400年前の足利時代後期に書かれた「親民観月集」という日本最初の農法の本の中には、 麦24種、豆32種、米にいたっては適正栽培地とカロリー量とグルテン含有量を基準に 96種もの品種が書かれているとか おまけに、分析装置がないのに、カロリー量とグルテン含有量をどう判断したのかというと、 当時の農民の舌で、というんだから恐れ入る 213 :日出づる処の名無し:2007/05/21(月) 11:21:18 ID:o8IPGjVx 練馬大根て、あれ江戸時代に練馬の土地に合わせて改良された大根ですよ。 もともと関東は火山灰質の土地ですから。 当時は土質や日当たり等に合わせて、畝ごとに違う作物植えるくらいのことやってました。 また>212と似たものが、江戸期にはチラシに書かれておりました。 全国ここの米が美味い番付とか、酒や名物料理のランキングが流行してたようです。 美味しいウナギ屋ランキングなんか、江戸府内だけで200軒以上の店が収録されてます。 非発展性を指摘するなら、農具が江戸時代に改良された後 昭和初期まで使われていたって教科書の記述を持ち出してくださいよ。 214 :日出づる処の名無し:2007/05/21(月) 12:28:23 ID:O6bFEyMX >>200 平安期に高度な稲作 種まき日・品種改良、木簡に記録 215 :日出づる処の名無し:2007/05/21(月) 13:05:51 ID:gA14BpK6 >>212 日本のお米はうまみ成分がいっぱいあるんだってな。 お米を炊くとき、うまみ成分を含んでいるお湯を捨てずに米に吸収させて炊き込む方法は 日本だけって本当なのかな?今は中国大陸でも日本の炊飯器が普及してるようだけど。 216 :日出づる処の名無し:2007/05/21(月) 14:16:14 ID:XJtkBMva >213 >美味しいウナギ屋ランキングなんか、江戸府内だけで200軒以上の店が収録されてます。 雑誌のランキング見てワイワイ騒ぎながら行列作って・・・ そこいらへんは21世紀になっても全く進化してないんだな。 217 :日出づる処の名無し:2007/05/21(月) 14:33:19 ID:TaMztoZ/ 馬鹿の番付なんか作るあたり 今よりもアイロニーの強い社会だったり 218 :日出づる処の名無し:2007/05/21(月) 14:56:25 ID:CYp07tNL 結局またチョンの妄想だったのか。 219 :日出づる処の名無し:2007/05/21(月) 15:08:21 ID:seZREKWR >>213 機械化が遅れた事をいってるのかな? その当時世界各国を見渡してもアメリカ以外は何処も似たようなもんだよ。 アメリカなどが異常なだけ。 農業に関して言えば、日本は江戸期に商業作物(綿)による 富農と貧農との貧富の格差が発生し、 プレ中産階級とも呼べる階層が全国的に数多く発生していたんだがな。 綿ってのは当たり外れが大きく、且つ肥料も魚を使うなど投資にも金の掛かる作物だった。 それにより当たった農民は更に他の貧農を賃金を雇って機織させ、 工場制マニファクチャー工業の段階に既に入っていた訳だ。 日本が西欧の工場制機械工業にすんなり入っていけたのも、 それらの有産階級の成長のお陰。 支配階級である、武士階級だけでは どうしても生産性や利益追求の思想が育ちにくかったから、 それら農、商の発展がその後の日本を支えたといえるな。 他のアジア諸国が近代化に失敗したのも正にそれ。 商売上の信用取引を行い、利益を得る事に慣れた階層が全く成長していなかったからに尽きる。 今でも特亜では、信用取引なんてモノは不可能だがw 220 :日出づる処の名無し:2007/05/21(月) 15:48:02 ID:DCba+isg 江戸 農具でぐぐった。 http://www.ruralnet.or.jp/nbklib/book/103edonousyo1.html http://www.ruralnet.or.jp/nbklib/book/103edonousyo02.html http://www.ruralnet.or.jp/nbklib/book/103edonousyo04.html ついで。 http://lib.i-apple.jp/600/ (※リンク先消滅) どんだけ農業の本出てたんだ・・・ 221 :日出づる処の名無し:2007/05/21(月) 17:57:59 ID:RxyvLCz0 日本は触覚や味覚等の五感を使い、とてつもない努力で進歩してきたけど、 目に見えない「電気」や蒸気で機械を動かせるようにし、 コンピューターを作って進歩してきた西洋は、発見する能力が高いんだと思う。 他の国だったら、「静電気」や「水蒸気」があるとはわかっていても、 機械を動かすために使おうなんて絶対思いつかなかったと思う。 222 :日出づる処の名無し:2007/05/21(月) 19:57:35 ID:WmQ+Z9fu 西洋は国じゃないけどな。 223 :日出づる処の名無し:2007/05/21(月) 20:52:30 ID:RxyvLCz0 地域と書いた方がよかったか 224 :日出づる処の名無し:2007/05/21(月) 21:17:24 ID:FIL6EI03 蒸気や電気のような最初のキッカケは日本人は生み出せなかった。 一度わかった後は自動車や電子機器を一気に発展させたけどね。 よく日本は改良には優れるが、最初の一歩になる発明がなかったといわれるが、 それは仕方がなかったと思うのだよね。 あちらは数十カ国の様々な文化が交錯しあい議論しあって 新技術を生み出していたのに対して、日本は極東の片隅で一人ぼっちで 工夫を重ねるしかなかったのだから。 そりゃ革新的なのは無理だべ。 225 :日出づる処の名無し:2007/05/21(月) 21:22:28 ID:+pFDaZZn >>212,213 「驕れる白人と闘うための日本近代史」という本で読んだのだが、 江戸時代、お百姓さんも御伊勢参りに出るが、お参りは建前で目的は遊興・・・・ とは限らず、村を代表して、他の地方ではどういう作物や農法があるかという 知識交換も積極的に行われていたそうだよ。種を持ってって交換したりする訳。 凄いよね。サヨクの本だとお百姓は圧政に苦しみ一揆ばかりしてる印象だけど、 違うんだよ。もっと自主的で本当の意味で勤勉なんだよ。 289 :日出づる処の名無し:2007/05/22(火) 14:25:50 ID:M3JNBjna >>225 百姓=農民みたいな書き方すると 網野先生に怒られるぞ 226 :日出づる処の名無し:2007/05/21(月) 21:34:20 ID:3kcxQobT >>204 「明治まで日本農業にもちいられてきた犂は、華北で発達した中国犂と同型のもので、 おそらく五世紀ごろ、朝鮮からつたわったものとおもわれる。 しかし、この犂は、華北という乾燥地帯に適合した浅耕用のものであったから、 とうぜん、深耕には不適であった。しかし、日本人は、 犂そのものを深耕用につくりかえようとはせずに、 本来、中耕用具である鍬を深耕用具として発達させた。 犂というものは、もともと深耕できないものとかんがえたところに、わたしは、 「アジア的停滞性」といったことばを、おもい浮かべざるをえないのである。 明治になり、政府は、欧米の農学者をまねいて、農業の研究と教育にあたらせた。 ながねん、深耕用の方形犂(プラウ)をみつけてきたかれらにとって、 日本の犂の不完全さは、いわば一目瞭然であった。 かれらは、畜力によらなければ、完全な深耕はできないということを主張した。 そして、当時、福岡県の一部でもちいられていた無床犂の使用をつよく推奨した。 中国犂で深耕ができないのは、それが長い犂床をもっていたためである (だから、それは、日本では長床犂とよばれた)。 その長床犂から犂床をとってしまったものが、無床犂である。 明治初年において、それは、日本において深耕のできるただひとつの犂であった。」 (飯沼二郎『風土と歴史』P.202L15-203L11) 当人のべ平連云々の香しさは、この際問題とはしない。 228 :日出づる処の名無し:2007/05/21(月) 22:04:26 ID:szJdcQI7 まぁ一つや二つの道具が改良されなかったといって、 それで日本の農業が遅れてたとか停滞してたとか、言い出すのもどうかとは思うけどね。 人糞の肥料化なんてかなりユニークな技術だし、害虫を殺すため農薬を色々作ってみたり、 なんの工夫もなく上総掘りや水車が生まれてくるはずもねーし。 >>226は一部の事例をもって、全体を語る手法がプンプンしてくるんだが。 229 :日出づる処の名無し:2007/05/21(月) 22:10:58 ID:3kcxQobT >>206 「無床犂の普及 無床犂は、「お雇い外人」の権威にバックアップされて、 急速に日本全国にひろまっていった。そして、無床犂の普及が、 農業技術体系そのものの変革を促すことになった。 なぜなら、犂耕(馬耕)は湿田の乾田化t不規則な耕地区画の整理とを要求し、 また、深耕は肥料の多用を要求し(深耕して肥料を多用しなければ、かえって減収になる)、 さらに、また、肥料の多用は多肥料増産品種を要求したからである。 こうして、これらの要素が組みあわされた新しい技術体系が確立するのは、 ほぼ明治三〇年代のことであるが、その結果、 イナ作の生産力は急速に上昇した。この新しいイナ作は「明治農法」とよばれている。 ところで、無床犂は、犂床がないために、安定性がまったくなく、 したがって熟練と体力とをつよく要するはなはだ不完全な深耕用具であった。 そのため、女でもつかえるような、 熟練と体力とをあまり必要としない完全な深耕用具の発明が、 ひろく、農民いっぱんから要望されていた。 当時、東京帝国大学農科大学や農商務省農事試験場の先生がたは、 西洋のプラウを小型化して、それにあてようとした。 かれらは、西洋の農学について、当時、日本で最もふかい知識をもつエリートたちであった。 ここに、わたしは、西洋にまなんだ日本のインテリたちが、 日本のいわゆる「近代化」にたいしてもつ思考方法の「原型」を、 見出すことができるようにおもう。 しかし、残念ながら、小型化されたプラウ(西洋犂)は、 とうてい、深耕には適さないものであった。 いっぽう、小学校しか出ていないような(当時は四年制)、 日常、農民とふかく接している農村の農具商人によって、 あたらしい深耕用の犂が、つぎつぎに発明されていった。 この人たちこそ、農具にたいする農民の要求を、 最も明瞭に、最も具体的に知っていたからである。 短床犂の発明 その最初の成果は、熊本県北部の山鹿町の金物農具商、 大津末次郎による短床犂の発明であった。 短床犂というのは、長床犂とも無床犂ともちがって、 短い犂床をもつ犂であり、それにより一応の安定性をえながら、 しかも深耕が可能となったのである。 かれが特許を出願したのは一九〇〇年三月であったから、 発明の完成はその前年ごろであろう。 かれは、自宅の裏に特別の研究室を作り、文字どおり寝食を忘れて研究に没頭した。」 (飯沼二郎『風土と歴史』P.203L12-205L3) 231 :日出づる処の名無し:2007/05/21(月) 22:22:09 ID:3kcxQobT >>206 「ふたたび、農業に例をとるならば、 わたしたちは、一〇〇〇年以上もつかいつづけてきた長床犂の不合理さを、 犂そのものの改革によって克服するという考え方に、 ついに到達することができなかったのである。 そのような考え方は、中耕農業とはまったくことなる休閑農業に接することによって、 はじめて、あたえられたのである。その意味において、明治までの日本農業と、 明治以後の日本農業とのあいだには、 はっきりした断絶のあることを、みとめなければならない。 その断絶を乗りこえることによって、 日本農業は、さらに大きな発展をとげることができたのであるが、そのばあい、 あたらしい日本農業の中核となったものは、 プラウ(西洋犂)そのものの日本化ではなしに、日本の伝統と風土のなかから、 あたらしく生み出された日本独特の短床犂であったのである。 しかも、そのばあい、西洋犂の日本化という考え方が、 西洋農学について最もふかい造詣をもつ指導者からの発想であり、 日本独特の短床犂を生み出そうという考え方が、庶民からの発想であったということは、 こんにちのわたしたちにとって、すこぶる示唆的であるとおもわれる。」 (飯沼二郎『風土と歴史』P.209L1-209L13) 233 :204:2007/05/21(月) 22:48:14 ID:+pFDaZZn >>226 おお、回答が・・・サンクス。 意外だったけど、発明というのは結構偶然に左右されるから、 そういうこともあるかもね。 フィクションだが、SFの「宇宙戦争」のエピローグで、 火星人があれだけ科学が進んでいながら、壊れたウォーマシンを調べたら 車輪というか回転軸というものが全く使われておらず、 かの文明においては欠落してたらしいという話を思い出した。 孤立した文明だとそういう盲点ってのはある程度仕方ないのかもな。 234 :日出づる処の名無し:2007/05/21(月) 22:52:59 ID:Hzae0V/h >>233 小説家の想像を事実かのように話してるんじゃねえよ・・・ 235 :日出づる処の名無し:2007/05/21(月) 22:54:30 ID:IUVAElmV 日本で独自に発達した数学でも、 西欧の数学とは、違いが生じてる。 小説家が、文化の差って事実をマネしてるんだろ。 236 :日出づる処の名無し:2007/05/21(月) 22:58:28 ID:Hzae0V/h >>235 日本語でおk 237 :日出づる処の名無し:2007/05/21(月) 23:03:39 ID:+pFDaZZn >>234 はは・・・「フィクションだが」て断ってるじゃん。 とっさに良い例が思いつかなかったんで許せ。 挙げるに事欠いて火星人てのは自分でもアレだと思うが。 238 :日出づる処の名無し:2007/05/21(月) 23:05:06 ID:szJdcQI7 まぁフィクションを持ち出すまでもなく、 高度な道路網を持ちながら車輪(玩具レベルのはあったらしい)に たどり着けなかったインカ帝国とか有るけどな。 紀元前からある木灰と獣脂から出来る石鹸程度のものだって、日本じゃ作られなかったし。 239 :日出づる処の名無し:2007/05/21(月) 23:12:12 ID:seZREKWR 獣脂を何処から取るの? 日本は仏教的禁忌で家畜の消費(食用その他)はあんまり さかんじゃなかったんだからさ。 灰はさかんに使用していたが。 240 :日出づる処の名無し:2007/05/21(月) 23:14:25 ID:IUVAElmV だから、文化の違いが出るわけで。 242 :日出づる処の名無し:2007/05/21(月) 23:23:05 ID:szJdcQI7 >>239 極端なはなし、肉を焼いてその脂が灰の上に落ちれば石鹸はできる。 仏教伝来前にそれに気付いてもおかしくはない。 243 :日出づる処の名無し:2007/05/21(月) 23:35:53 ID:jtW25xq6 水が豊富だったから必要なかったんじゃないの? 244 :日出づる処の名無し:2007/05/21(月) 23:37:06 ID:IUVAElmV 小便を発酵させてもいいけど、 ケガレを嫌うからなぁ。 241 :日出づる処の名無し:2007/05/21(月) 23:20:56 ID:FIL6EI03 >>228 同感だなw >>231 >明治以後の日本農業とのあいだには、はっきりした断絶のあることを、みとめなければ >ならない。 犂一つの長さがどうたらで農業技術全体が遅れてた云々語っても説得力はないね。 十や二十の範例を提示してもらうならともかく。 日本人は短床犂を発明するのは明治まで遅れた。 もっと早く発明してればよかったのにね、 それだけのことだろ 246 :日出づる処の名無し:2007/05/22(火) 00:13:06 ID:BjmlTzMh >>241 吾が国は外来農具を無批判に用い続け、 風土に合った農具を西欧学者の進言があるまで持てなかったという話なのだが。 その進言の結果、明治で吾が国の農業技術体系が一変した。 明治まで日本農業は「無かった」という事だ。 「culture(文化)」とは「耕す」が語源であるぞ。それを犂一つとは何事か。 247 :日出づる処の名無し:2007/05/22(火) 00:24:19 ID:KiUdNu8/ >>246 何寝言言ってるんだ馬鹿w 248 :日出づる処の名無し:2007/05/22(火) 00:40:25 ID:5q2yl776 ちょっと上の方に、江戸期のさまざまな農具のリンクがあるじゃん… 249 :日出づる処の名無し:2007/05/22(火) 00:40:29 ID:Wu824xWa はいはい人糞の肥料化も、山や森を大事にする治山治水の考えも、水車を使った灌漑も 人力で数百メートルの井戸を掘る上総掘りも、鯨油を田んぼに足らして害虫を絡めとるのも 全て農業技術じゃありませんでしたと。 亜帆羅氏 250 :日出づる処の名無し:2007/05/22(火) 00:43:59 ID:BjmlTzMh >>249 枝葉末節に過ぎんよ、そんなもん。 252 :日出づる処の名無し:2007/05/22(火) 00:47:56 ID:KiUdNu8/ >>250 なんだその言い訳w 254 :日出づる処の名無し:2007/05/22(火) 01:11:43 ID:f6uudaHR >>250 灌漑や治水が枝葉末節w 255 :日出づる処の名無し:2007/05/22(火) 01:11:44 ID:km6Ah+Rz そういえば、日本人と中国人(や朝鮮人)の気風が違うのは 農業のやり方に起因するという話を聞きかじった事があるよ。 日本は水路を整備して水田を営んだけど、 水路の整備は一人や一家族では絶対に不可能であり、 集落単位の協調体制が不可欠であって、それゆえに日本人は和を尊ぶ協調的・ 悪く言うと没個的で周りに流されやすい性格なんだと。 中国の農業のやり方まではシラネ 262 :日出づる処の名無し:2007/05/22(火) 03:49:54 ID:y9PYY1WV >>255 そんなもの我田引水に決まってるじゃないですかw 256 :日出づる処の名無し:2007/05/22(火) 01:22:19 ID:5q2yl776 治水って言えば、薩摩藩がやった愛知あたりの川の治水工事も凄かったらしいな。 規模も工事の過程も。 257 :日出づる処の名無し:2007/05/22(火) 01:27:57 ID:yUHWt8Y6 私財投げうってというのは薩摩だっけ。 ごめんうろ覚え。 関係ないが、八田与一の話はちと感動した。 258 :日出づる処の名無し:2007/05/22(火) 01:57:08 ID:sImojejV >>256 257 宝暦の治水、要約すると 「幕府が外様の実力大名をいじめ抜く為の嫌がらせと、 毎年起こる洪水を解決するための一挙両得作戦」 この治水のお手伝いを命ぜられた薩摩藩は、 ありとあらゆる嫌がらせを受けつつも工事を完遂する。 みなもと太郎の「風雲児たち」がよい出来。 259 :日出づる処の名無し:2007/05/22(火) 01:57:33 ID:iE5hNBhF >>257 薩摩ですよ。 宝暦治水 もともとは薩摩の力を削ぐための徳川の命令で すげー莫大な金がかかって、関係者はほぼ死亡というとてつもない工事。 260 :日出づる処の名無し:2007/05/22(火) 03:26:08 ID:aOT+IbqO >>246 耕すのは鍬だろ。常識的に考えて。 261 :日出づる処の名無し:2007/05/22(火) 03:28:08 ID:kcPwZ77d 農業の素人ですが、ちとgoogleさんに聞いてみたらところ 深耕は現代には行われているような大量の施肥を実施しない場合かえって減収をもたらすようですし 畜力による深耕犂の使用は傾斜地を含む広大な土地を一気に耕すならともかく 畦で細かく区分けをしなければならない水田にはあまり向いていないなどの問題もあったようです まあ、深耕犂を使用しないから遅れていると言えるほど単純ではないようですね 265 :日出づる処の名無し:2007/05/22(火) 04:54:09 ID:JXQPGgRp 日本じゃ犂自体が普及していなかったと思うのだが・・・ 牛馬に引かせない手作業用の鋤なら普及していたが・・・ 268 :日出づる処の名無し:2007/05/22(火) 05:39:12 ID:FoanS0XU たった一種類の、あまり国内農業に於いては重要視されない道具が進化してなかったので 品種改良も独自の農機具も、治水や農作物生産に役立たせる リサイクル技術含めた異常なまでの農耕技術のレベルの高さも一切関係なく 日本の農業は明治になるまで、まるで進歩してなかった! 270 :日出づる処の名無し:2007/05/22(火) 06:14:46 ID:vtPCRtQb >>268 中学の教科書からやり直せ 271 :日出づる処の名無し:2007/05/22(火) 06:37:58 ID:8ZyYbxe3 >>270 馬鹿にしてるんじゃ? 273 :日出づる処の名無し:2007/05/22(火) 07:05:41 ID:nnJ68bay 昔は稲作の北の限界は関東だったの聞いた。 それを寒さを強い品種を作って、押し上げていったんだよね。 それで今最高とされる米が新潟魚沼産ってのは何気にすごい。 前に読んだ本で、香港の米屋で中国産米と日本産米が並べて売ってあるんだが、 日本米がずっと高いにも関わらず売れるんだと。 理由は「おいしいから」と米屋の亭主もコメントしていた。 最近じゃ安全だからってのもあるかもね。 274 :日出づる処の名無し:2007/05/22(火) 07:37:16 ID:Idv9JOz8 >>273 青森県の砂沢遺跡では2千年以上前、弥生時代の水田跡が見つかってるよ 関東が北限だったってのは、かなり古い時代の認識だな そういや日本で活動してた頃のビビアン・スーが米は日本が最高だって言ってたな 275 :日出づる処の名無し:2007/05/22(火) 07:54:06 ID:K2j6r3ZW そりゃそうだよ。 日本はお米が通貨の代わりをしてた国だぜ。 その米を改造魔の日本人が改良しないわけがない。 276 :日出づる処の名無し:2007/05/22(火) 08:02:30 ID:1jUeLwSZ 米の改造はほとんど魔改造。 日本人を米なしでは生きられないようにした。 277 :日出づる処の名無し:2007/05/22(火) 08:06:11 ID:IxQwDFpR 改造し過ぎて脚気が流行ったガナ。 278 :日出づる処の名無し:2007/05/22(火) 08:20:31 ID:3TPueb68 【韓国】コシヒカリは新潟より韓国が栽培に適しているニダ ”コシヒカリ”は日本語のコシ(ご飯の粘り)と、 ヒカリ(ご飯のつや)の合成語なのだがいつの間にか 最高級米を指称する一般名詞になった。 チョンコw 279 :日出づる処の名無し:2007/05/22(火) 08:57:28 ID:Nyu43F9/ 白米食いすぎで脚気がはやったのなw>江戸 玄米美味しいのに。 280 :日出づる処の名無し:2007/05/22(火) 09:14:17 ID:g6fTWGU1 さて、農耕技術以外にも建築分野や調理で独特の発達をしたモノも沢山あるんだが。 鉋や鋸なんて西欧と使い方が全く違う。押して切るのと引いて切る、とかね。 あと和包丁とかも最近では西欧で持て囃されている。 ナイフの分野では焼き入れに日本刀の製法を取り入れたりとかもな。 道具一般で見てみるなら、それ相応の発達はあったと思うぞ。 281 :日出づる処の名無し:2007/05/22(火) 11:10:53 ID:RCgin9Ht 我が身を賭しても美味いもの。 分かりやすい国民性だよ…… 282 :日出づる処の名無し:2007/05/22(火) 11:30:28 ID:A40O4Fe1 そりゃ、ふぐを食っちまう国民だもんなぁ 調理法が確立するまで、いったいどれだけのつわものが天に召されたんだか… 283 :日出づる処の名無し:2007/05/22(火) 11:43:42 ID:WE9pk4CU まぁ実際やばいと思った時は、まず犬か猫に食わせてたんだとおもうな。 284 :日出づる処の名無し:2007/05/22(火) 12:13:34 ID:FvkerwQm >>282 下関に行った時聞いた話なんだけど、ふぐ食は禁止されていたんだが、 隠れて食べていたらしい。 で明治になってある旅館にVIPが泊まる事になったんだが、大シケで魚が取れない。 困った女将、黙ってふぐ出しちゃったw んで「これウメー。なんて魚?」 と聞いてふぐとわかったんだって。 このVIPが伊藤博文で、以来ふぐ食は解禁されたんだそうだ。 でも黙ってふぐ出しちゃだめだろ。女将w 285 :日出づる処の名無し:2007/05/22(火) 12:36:54 ID:iGuTQzPJ 女将「急にVIPがきたので・・・」 286 :日出づる処の名無し:2007/05/22(火) 13:10:28 ID:A40O4Fe1 >>285 何故か「殺るなら今だ!」というフレーズが頭に浮かんで来た(w 287 :日出づる処の名無し:2007/05/22(火) 13:35:11 ID:R8aDBs4d VIPPERが来て、と読んでしまった 想像してワロス |
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